「ALWAYS 三丁目の夕日」

「そんなヒロシにだーまされー」て2人分の映画代を払ってみた映画。
ただのノスタルジー映画だと思い、つい最近まで全く意識をしていなかったのですが、ふとYahooの映画サイトをのぞいたときにみた素敵なプレビューにやられ、どうしても見たくなり今回にいたります。
テンポの良いストーリーに綴られる笑いと涙は、ただただ笑えて、ただたた泣けます。
劇場を出てヒロシが言った「素直に笑えて、素直に泣ける」という言葉は、シンプルだけどとても的を得ているように思います。
2時間13分の立ち見と言う事を感じさせなかった理由に、スタッフの皆さんががこだわり、作り出した昭和33年の風景と言うものがあると思います。
昭和33年の街並、その中にある家、くるま、ちゃぶ台、座布団、テレビ、冷蔵庫、駄菓子・・・。
現代に溢れる鮮やかな物達とは違い、劇中に登場するすべてのものは、どこか濁ってて、霞んでて、錆びていて、でも自分の心にはすーっと入ってくる感じ。見ていて心地が良かったです。
そしてそれは登場人物の描き方にも表れているように思いました。
不器用なんだけど、真面目で。
性悪なんだけど、どこかこっけいで。
鈴木家にテレビがやってくるシーンなんかは、何でもない風景であるはずなのに涙が止まりませんでした。
これはどこの国!?と思わせるだけの美しさ。
こんな日本なら、世界に誇れる気がします。
東京タワー完工の日にみちゃったので、簡単には忘れられないですね。
むしろこの先ずっとこの季節に思い出すのではないのでしょうか。
冬の楽しみがまた1つ増えました。
「大切」のたくさん詰まった作品。
この映画、本当にお勧めです☆☆☆☆☆