待合室 -Notebook of Life-

見ました。

  • 岩手県北部の山間地にある小繋駅を舞台に、待合室に置かれた小さなノートを巡る人々の心の交流を描いた感動ドラマ。「命のノート」として紹介された新聞記事に興味を持った板倉真琴監督が、自ら取材を重ねて映画化を企画。人が一生懸命生きることをテーマに、ノートを通じて“おばちゃん”と旅人らのおりなす心温まる物語を紡ぎ上げた。現代の“おばちゃん”に富司純子、若いころの“おばちゃん”に寺島しのぶがふんし、実生活では母娘の2人が映画初共演を果たす。

おそらく、今年最後の映画館で見る映画。
物語として、特に盛り上がる場面があるわけではなく、ただただ淡々と。
岩手県小繋駅を中心に映し出される東北の風景、そこにある生活、ただただ淡々と。
でも心地がいい。
映画の終盤、“おばちゃん”の書く返事が偽善にしか思えなく、その淡々とした生活から逃げ出したかった、毎日駅を利用する町の高校3年生の女の子「晶子ちゃん」が、絵の勉強をしたいが為東京へ行きたいと父に懇願。
そのことに反対され自暴自棄になり、命のノートを持ち出し、そしてそれを消し去ろうと試みます。
結局それはかなわず、その後“おばちゃん”に告白します。

  • 私は絵の勉強がしたかったわけじゃなく、この場所から離れたかった。

また、“おばちゃん”に命を救われた旅人と話し込む別のシーンでは、

  • 今でも“おばちゃん”の言葉が偽善に思える。。。自分が傷つかないと、本当の自分が分からない。

と(うろ覚えなのでだいたいで、大体こんな感じだったというレベルで書いています(謝))。
心にしみる優しさって、人によっては重みを感じることにも。
でも、時間が経ち、いろいろな事を感じられるようになると、その優しさが素直に受け入れられるようになる。
晶子ちゃんは、その優しさ、ただただ流れる穏やかな日々をきちんと受け入れるために、自分が一度傷つかないといけないと感じています。
同感。
映画を見終わって、渋谷駅に向う途中、道玄坂のクリスマス用のライトアップを見て、綺麗じゃないと思いました。
そんな自分が少し、嬉しかったです。
僕もこれから、少しずつ、本当の優しさ、本当の美しさを受け入れられるように、いろいろ経験を求めていくんだと思います。
それを感じようと思わなければ生きている意味がない、それを感じなければ・・・。
早く、大人になりたいです。