「自分の頭で考えるということ」羽生 善治 茂木 健一郎

  • 「知性」とは何か。情報とは何か。美意識とは何か----情報洪水の現代において、ネットにつながらず、自分の頭だけとたのみとする将棋の棋士という稀有な職業。その頭のなかに気鋭の脳科学者が挑む刺激的な対話集。コンピュータ的知性は人間の頭脳を超えるのか?

大好きなお二人の対談なので、面白くないわけがなく、しかも将棋の成り立ちなどのお話もあり、お得な一冊。
羽生さんの語り口は本当に素晴らしい。
それを上手に引き出す茂木さんも素晴らしい。

思考自体が元々合理的ではないですからね。少なくとも私は将棋の手を考える時、自分の思考のプロセスは全く合理的でも論理的でもないと思っています。だから効用関数を最大化することに反するような行動が生まれても、それほど不思議じゃないのかと。もちろん勝負に勝ちたいという気持ちはあるんですけど、何かを見つけたいという気持ちもやはりある。

「将棋には勝つこと以外の何かがある」と、先日王座戦19連覇を達成した、羽生さんが語っているのはなんだか不思議な感じです。
何かを見つけたいと思う気持ちが、強さをひきつけるのでしょうか。
面白いお話、お二人、ありがとうございました_(._.)_。