「アルケミスト―夢を旅した少年」パウロ コエーリョ(角川文庫―角川文庫ソフィア)

  • 羊飼いの少年サンチャゴは、アンダルシアの平原からエジプトのピラミッドに向けて旅に出た。そこに、彼を待つ宝物が隠されているという夢を信じて。長い時間を共に過ごした羊たちを売り、アフリカの砂漠を越えて少年はピラミッドを目指す。「何かを強く望めば宇宙のすべてが協力して実現するように助けてくれる」「前兆に従うこと」少年は、錬金術師の導きと旅のさまざまな出会いと別れのなかで、人生の知恵を学んで行く。欧米をはじめ世界中でベストセラーとなった夢と勇気の物語。


何でも知ってるつもりでも、ホントは知らないことがた〜くさんあるんだよぉ〜な本にまたまた出会えました。
世に、こんなに素晴らしい本があるなんてっ!!!
何で今まで誰も教えてくれなかったの〜っと、一瞬思ったりもしましたが、この本を読み進めていくと、自分の人生において、まさに今読むべき本で、今出会うべきして出会ったんだなという思いでいっぱいになりました。
素敵な言葉はたくさん出てきますし、読めば読むほどワクワク度の増すストーリーも素敵。
本当に素晴らしい作品です。
今回はその中でも、物語の終盤、主人公の少年が自分の心と語り合うシーンを。

幸せな人はみな、自分の中に神を持っていると、心は言った。
そして、その幸せは、錬金術師が言ったように、砂漠の一粒の砂の中に見つけられるのだと語った。
なぜなら、一粒の砂は創造の瞬間であり、しかも宇宙はそれを創造するために何億年もかけていたからだった。
「地球上のすべてのひとにはその人を待っている宝物があります」と彼の心は言った。
「私たち人の心は、こうした宝物については、めったに語りません。人はもはや、
宝物を探しに行きたがらないからです。私たちは子供たちにだけ、
その宝物のことを話します。そのあと、私たちは、人生をそれ自身の方向へ、それ自身の宿命へと、進んでゆかせます。
しかし不幸なことに、ごくわずかの人にしか、彼らのために用意された道―彼らの運命と幸せの道を進もうとしません。
ほとんどの人は、世界を恐ろしい場所だと思っています。そして、そう思うことによって、世界は本当に恐ろしい場所に変わってしまうのです。
ですから、私たち人の心は、ますます小声でささやくようになります。
私たちは決して沈黙することはありませんが、私たちの言葉が聞こえないように望み始めるのです。
自分の心に従わないばかりに、人々が苦しむのを、私たちは見たくないからです」
「なぜ、人の心は夢を追い続けろといわないのですか?」と少年は錬金術師にたずねた。
「それが人の心を最も苦しめることだからだ。そして心は苦しみたくないのだ」
その時から、少年は自分の心を理解した。彼は心に、お願いだから、話しかけるのを決して止めないでくれと頼んだ。
そして自分が夢から遠くへそれてしまったときは、強く言い張って警報を鳴らしてほしいと頼んだ。
そして、警報を聞いたら必ず、そのメッセージに気をつけるからと誓った。

どうですか〜。読みたくなったでしょ〜。
てか、もう皆さんすでに読んでるのかな!?
またまた、人生を共に歩みたい本に出会えました。
感謝、感謝、感謝。